MicroStrategy(NASDAQ:MSTR)の株価が3月4日の取引で1.8%上昇し、一時295.10ドルを記録した。最終的な終値は260.08ドルで、取引量は通常の15%減となる14,684,819株だった。
アナリストの評価は分かれており、Mizuhoは目標株価515.00ドルで「アウトパフォーム」とし、Maxim GroupやCantor Fitzgeraldも目標株価を上方修正した。一方、BarclaysやCanaccord Genuity Groupは目標株価を引き下げた。
機関投資家の関心も高まっており、Geode CapitalやNorges Bankなどが保有株を増やしている。MicroStrategyはAIを活用した企業向け分析ソフトウェアを提供しており、業績は赤字ながらも市場での期待は根強い。今後の株価動向は、アナリスト評価や機関投資家の動向が鍵を握るだろう。
MicroStrategyの株価上昇と市場の評価 目標株価にばらつき

MicroStrategy(NASDAQ:MSTR)の株価は3月4日の取引で1.8%上昇し、一時295.10ドルに達したが、最終的には260.08ドルで取引を終えた。取引量は14,684,819株と通常より15%減少し、流動性にはやや停滞感が見られる。一方で、アナリストの評価は分かれており、Mizuhoは「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を515.00ドルと設定。Maxim GroupやCantor Fitzgeraldも目標株価を500ドル以上に引き上げた。
一方で、BarclaysやCanaccord Genuity Groupは目標株価をそれぞれ421.00ドル、409.00ドルに引き下げた。これは同社の決算結果や成長戦略に対する見解の違いを反映していると考えられる。特に、MicroStrategyはAIを活用した分析ソフトウェアを提供しているが、近年の収益性には課題があり、第4四半期の決算では1株当たり3.20ドルの赤字を計上した。
市場のコンセンサス目標株価は536.90ドルとなっており、現在の株価水準と比較すると上昇余地があると見る向きもある。しかし、評価のばらつきが大きいことから、今後の業績や市場動向により株価の変動幅も大きくなる可能性がある。
機関投資家の動きが示すMicroStrategyへの関心
機関投資家の動きは企業の将来性を示す重要な指標となるが、MicroStrategyに対してもその関心は高い。Geode Capital Management LLCは第4四半期に同社株の保有量を10.2%増やし、現在は3,047,625株を保有。Norges Bankも523,981,000ドル分の株式を新規購入するなど、大手機関投資家が積極的にポジションを拡大している。
また、Northern Trust Corpは24.4%の増加、UBS Asset Management Americas LLCは25.4%増加と、複数の金融機関が同社の株式を買い増している。これにより、現在MicroStrategyの株式の59.84%が機関投資家やヘッジファンドによって保有されている状況だ。
この動きは、MicroStrategyの事業戦略やAIを活用した分析プラットフォームに対する長期的な成長期待を反映していると考えられる。短期的な株価変動はあるものの、機関投資家がポジションを増やしている点は、今後の企業価値向上に対する一定の信頼の表れとも取れる。
MicroStrategyの成長戦略と市場の期待
MicroStrategyは、AIを活用した企業向け分析ソフトウェアを提供しており、同社の主力製品「MicroStrategy ONE」は、非技術者でも直感的にデータ分析を行えるプラットフォームとして注目されている。また、政府機関向けの「MicroStrategy Cloud for Government」は、厳格な規制要件を満たすセキュリティ機能を備えており、官公庁や金融機関などの顧客基盤を拡大している。
しかし、同社の業績は依然として赤字基調にあり、第4四半期の決算では1株当たり3.20ドルの赤字を計上。自己資本利益率(ROE)は-19.01%、純利益率は-251.73%と厳しい状況が続く。これは、同社が成長戦略を推進する一方で、収益化の課題を抱えていることを示している。
市場では、MicroStrategyがAI技術の進化をどこまで活用し、収益モデルを確立できるかが焦点となっている。アナリストの評価が分かれる背景には、この収益化の不透明感があると考えられる。今後の決算動向や、新たな顧客獲得の状況が、同社の株価の方向性を決める重要な要素となるだろう。
Source:MarketBeat